■ 6月30日の映像はノートリミング・バージョン
■ 7月1日の映像は高画質&高音質ニューマスター使用
■ 貴重なドキュメンタリー映像の数々
■ TCR入りの流出記者会見映像
マニア必携Mクローデル・レーベルの日本公演より、映像DVDが単体リリース。 1966年、昭和41年といえば三丁目の夕日からわずか数年後、GNPがアメリカに次いで世界第2位に躍り出るのが昭和43年なので、高度経済成長の黎明期に相当し、世界における日本の存在感が戦前にも増して大きくなりつつある時代であった。そんな急発展した日本市場においてビートルズを売り込むべく、エプスタインは早くから日本に注目しており、やっと実現したのが1966年の武道館公演であった。ご存知の通りこの年を最後にビートルズはコンサート活動を停止してしまうので、幸運にも歴史がギリギリ間に合ったということになる。
マークルイソンの著書において、「日本では武道館公演の伝説が今でも生きている」との記述があるとおり、海外アーティストによる武道館コンサートの嚆矢となったのがビートルズである事に異論の余地はない。ビートルズが日本でコンサートを行なった、この歴史的事実が、現在に至るまで日本でビートルズの人気が衰えない要因のひとつであることは間違いないだろう。音楽のみならず、文化的、思想的にも重要なイベントであったビートルズの日本公演、本作はその重要な歴史資料ともいうべき来日公演の魅力を余すところなく収録したタイトルになる。
DVDのディスク1にはコンサート映像が収録されている。わずか30分あまりのコンサートが2公演分でディスクいっぱい埋めているので、どちらのコンサートもビットレートを限りなく大きくとり画質を優先した収録となっている。6月30日の映像は元々画質が良いながら、現在考え得る最高の画質のものを、前述の通りビットレートを限りなく大きくとり、画質を最大限優先して収録している。またレーザーで公式リリースされた際には、どういう理由かトリミングが施されており、画面のまわりを削ってひとまわり拡大されていたが、本作は隅々まで欠落なくノートリミングで収録している。
後半は今回の目玉のひとつである、ニューマスターによる7月1日の映像である。もちろん流出映像だけに6月30日と比べると画質が見劣りすることは否めないが、従来よりも高画質なもので、現在流通している映像の中ではベストであることは間違いない。これは入手経路より、日本に残されたコピーからではなく、エプスタインが持ち帰ったというマスターから何世代かを経たものであると思われる。そのクオリティは、ぜひご覧になっていただきたいと思う。
DVDのディスク2は、コンサート映像、記者会見、ドキュメンタリーなど、日本公演に関する貴重な映像を集めたディスクになる。まず6月30日の映像から、本編とは別のソースによる映像を3種類。この日本公演には前述の通り複雑な流出経路を経た映像が数多くあり、それぞれ細かい画質のニュアンスの違いがあるのがわかる。そして6月30日と7月1日の公演から、テレビカメラではなく、客席から8mmカメラで撮影された映像を2パターン収録。さらにこの8mm映像に実際の音声を同期させたものを最後に収録している。
続いて7月1日の8mmキネコーディング・フィルム・バージョンを、こちらはフルコンサート収録。さらに7月1日もまた、6月30日以上に様々な流出経路違いの映像が各所で使われており、いずれも1曲ないし数曲の収録ながら、実に7種類ものバージョンの異なる映像を収録している。そして最後に7月2日のコンサート8mmフィルムを収録。
さらに続いて、これも目玉となる記者会見の映像である。ビートルズのみならず、会場でカメラを構えたり、メモをとったりする報道陣の様子なども含まれた、TCR入りの初登場流出映像で、バズーカーみたいな大きなカメラが時代を感じさせる。記者席には日本人記者のみならず外国人記者も着座しているのもわかる。さらに一瞬ではあるが、ビートルズがまだ会場入りする前の、記者会見前の無人の会場の様子も見ることができる。
最後は各種ドキュメンタリーを収録。ビートルズ来日での空港での様子、右翼の街宣、女の子ファンとジイさんたちの討論、会場の撤去の様子、警備の様子、今と変わらぬ武道館の階段を上り会場入りする当時のファンの様子など、当時のコンサート以外の世相が伺える貴重映像が盛りだくさん。ビートルズがタラップから降りてくるシーンは、実際のその時の音声と共に鮮やかなカラー映像で収録されている。ビデオやLDでは白黒で収録されていたビートルズを乗せたキャデラックがホテルの駐車場に入っていく有名なシーンも、なんとカラー映像で収録。ホテルのまわりでビートルズが宿泊しているであろう窓に向かって手を振る女性ファン、あまり刺激させるなという音声が生々しい右翼の街宣車など、これらもまた鮮やかなカラー映像で収録されている。
ビートルズの日本における伝説的な武道館公演、6月30日と7月1日昼の部を完全収録。クオリティは従来のものを凌駕する決定盤。ニューマスターによる高画質の本編のみならず、当時の日本の世相を反映するドキュメンタリー映像の数々。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。
DVD DISC ONE “CONCERTS”
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN June 30, 1966
01. Introduction
02. Rock And Roll Music
03. She's A Woman
04. If I Needed Someone
05. Day Tripper
06. Baby's In Black
07. I Feel Fine
08. Yesterday
09. I Wanna Be Your Man
10. Nowhere Man
11. Paperback Writer
12. I'm Down
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN July 1, 1966 AFTERNOON SHOW
01. Introduction
02. Rock And Roll Music
03. She's A Woman
04. If I Needed Someone
05. Day Tripper
06. Baby's In Black
07. I Feel Fine
08. Yesterday
09. I Wanna Be Your Man
10. Nowhere Man
11. Paperback Writer
12. I'm Down
DVD DISC TWO “ALTERNATIVE”
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN June 30, 1966
01. Alternate Source #1 - Paperback Writer
02. Alternate Source #2 - Yesterday
03. Alternate Source #3 - Nowhere Man - I’m Down
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN June 30 & July 1, 1966
01. Color 8mm raw 1
02. Color 8mm raw 2
03. Color 8mm audio synch
FULL CONCERT 8mm KINECORDING FILM ANAMOPHIC
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN July 1, 1966
01. Introduction
02. Rock And Roll Music
03. She's A Woman
04. If I Needed Someone
05. Day Tripper
06. Baby's In Black
07. I Feel Fine
08. Yesterday
09. I Wanna Be Your Man
10. Nowhere Man
11. Paperback Writer
12. I'm Down
ALTERNATE SOURCES
LIVE AT BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN July 1, 1966
01. Alternate Source #1 - Rock And Roll Music - Yesterday
02. Alternate Source #2 - Paperback Writer
03. Alternate Source #3 - Nowhere Man - Rock And Roll Music
04. Alternate Source #4 - Paperback Writer
05. Alternate Source #5 - Paperback Writer
06. Alternate Source #6 - Rock And Roll Music - Yesterday - Paperback Writer
07. Alternate Source #7 - Yesterday - Nowhere Man - If I Needed Someone
LIVE AT THE BUDOKAN HALL TOKYO JAPAN July 2, 1966
01. Color 8mm
JAPAN TOUR DOCUMENT FROM ARRIVAL to DEPARTURE
01. Press Conference
02. Documentary #1
03. Documentary #2
04. Documentary #3