ワム！の活動期間は1981年から1986年までの約6年間である。その間、多くのヒット曲に恵まれ、さらに来日公演も行われるなど、80年代に青春時代を過ごした人には時代のBGMとして記憶に残っている。そして人気が最高潮に達したときにデュオの解散を宣言したことにファンは驚かされた。そして引退興行といえば言葉は悪いが、その名もズバリ「THE FINAL」と称した解散ライヴを行なったのである。

1986年6月23日と24日の両日にロンドンのブリクストン・アカデミーでゲネプロ、いわゆる通し稽古的にライブを行ない、本番のサヨナラ公演は6月28日、72000人のファンを集めたウェンブリー・スタジアムで行なわれたのである。開演前には会場スクリーンにて中国公演の映像が流されており、日も暮れ始めた7時45分、「Everything She Wants」でいよいよショウが開幕したのである。ステージの後方には「THE FINAL」と白抜きされた文字が大書された黒いカーテン。そしてレザージャケットにブラック・ジーンズというスタイルの二人。アルバム『Make It Big』に代表されるように、ワム！の二人は明るく健康的で健全な「白」のイメージが定着していたが、この時は男性的なイメージを前面に出している。ジョージ・マイケルは言う。「今まで見た中で最高の瞬間だ。解散に当たって今まで応援してくれた皆にお礼を言いたい。今日は楽しもうぜ！」。

この特別なコンサートのために駆け付けた特別ゲストは二人。まずエルトン・ジョンである。ジョージマイケルとは公私ともに交流があることで知られ、この日はエルトンの代表曲のひとつ「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」を歌っている。そしてアンコールの「アイム・ユア・マン」では、エルトンと共にもう一人、デュラン・デュランのサイモン・ル・ボンが参加し、このファイナル・コンサートに華を添えている。

1夜限りのワム！の解散コンサート。満員のウェンブリー・スタジアム72000人の聴衆を前にこれまでのキャリアからベスト・ヒットを並べたセットリストに、特別ゲストの参加あり。この最後のコンサートをオーディエンス録音で完全収録。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。

WEMBLEY STADIUM LONDON U.K. June 28, 1986
DISC ONE
01. Everything She Wants
02. Club Tropicana
03. Heartbeat
04. Battlestations
05. Bad Boys
06. If You Were There
07. The Edge Of Heaven
08. Candle In The Wind with ELTON JOHN
09. Credit Card Baby
10. Like A Baby
11. Love Machine
12. Where Did Your Heart Go?

DISC TWO
01. Why
02. Last Christmas
03. Wham Rap! (Enjoy What You Do)
04. A Different Corner
05. Freedom
06. Careless Whisper
07. Band Introductions
08. Young Guns (Go for It!)
09. Wake Me Up Before You Go-Go
10. I’m Your Man with SIMON LE BON