寡作ながらケイト・ブッシュの評価はそれぞれの作品のクオリティの高さから重要なアーティストのひとりとして世界中で認識されている。MOJOやNME誌ではロック史上誰よりも影響を与えてきた女性アーティストとして筆頭に挙げられている。ロックという括りでは捉えられない独特の世界観、特にステージにおけるダンスやパントマイムを採り入れた演出は、現在最も新作が望まれており、またライヴ活動が待望されているアーティストである。しかしケイトがツアーを行なったのは1979年のTOUR OF LIFEと題された英国ツアーのみで、その後2014年に突如BEFORE THE DAWNツアーを行なった事で話題をさらったものである。渇望されていたツアーとあってチケットは即ソールド・アウトで、衰えないケイトに人気ぶりが伺えた。本作は、それ以前の唯一のツアーであった1979年TOUR OF LIFEより、5月6日パリ公演を高音質にて完全収録している。

1979年5月6日のパリ公演といえば、今までかなり高音質でありながらコンサートの途中までのものが知られていた。しかし本作は、その高音質であり、かつ初登場の完全収録なのである。若き21歳のケイト・ブッシュの瑞々しい歌声、パフォーマンスが凝縮された完成度の高いステージを、こうして高音質で聴ける事はファンにとって大切な宝物のようなタイトルである。会場はパリの繁華街シャンゼリゼ劇場である。1979年ツアーにおいては、サウンドボードのマンチェスター、公式のハマースミスを除き、オーディエンス音源では本作に収録のパリ公演が最上のものであろう。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。

Theatre Les Champs-Elysees, Paris France May 6, 1979
DISC ONE
01. Moving
02. The Saxophone Song
03. Room for the Life
04. Them Heavy People
05. The Man With the Child in His Eyes
06. Egypt
07. L'Amour Looks Something Like You
08. Violin
09. The Kick Inside
10. In the Warm Room
11. Fullhouse
12. Strange Phenomena
13. Hammer Horror
14. Kashka from Baghdad
15. Don't Push Your Foot On The Heartbrake

DISC TWO
01. Wow
02. Coffee Homeground
03. In Search of Peter Pan
04. Symphony in Blue
05. Feel It
06. Kite
07. James and the Cold Gun
08. Oh England My Lionheart
09. Wuthering Heigths