長いキャリアに反して、来日の頻度が極端に少ない大物アーティストのひとり、スプリングスティーンの3度目にして現在のところ最後の来日となっている1997年の来日公演より、1月31日東京国際フォーラム公演が入荷しました。この日は来日公演最終日であり、まさに日本で見られた最後のステージが本作にあたります。

この年のツアー、「The Ghost Of Tom Joad Tour」は、歴代のブルースのツアーでも異色なもので、バンドではなく、アコースティックのみで全編を通すという、今迄に例がなかった形態で行なわれました。巨大な屋外スタジアムで豪快に歌うかつてのイメージからはかけ離れたもので、1995年から約2年半に渡って、同様の形態で行なわれたのです。かように従来のイメージと大きく乖離したステージングは、実際に前述のようなイメージで会場入りするであろうオーディエンスに、前もってチケットに「単独のアコースティック・ショウです」と明記されていたほどです。デビュー当初は第二のディランと言われましたが、まさにここで聴くことのできるステージは、60年代、それも60年代前半のディランそのもの。まさにブルースの原点を垣間見る思いです。

内容は全編アコースティックによるもので、かつてバンドで演奏されていた曲も、がらっとアレンジが変えられて演奏されています。正直言って、歌詞を聞いて初めてあの曲だとわかるレベルのものもあります。この辺も元曲をあえて崩して歌うディランと同じだなと感じました。時折日本語のＭＣを混ぜつつ、およそ2時間に渡るステージを、本当にブルースひとりで歌いきる、歌詞を丁寧に綴るように歌う姿勢に胸打たれるものがあります。

ブルースの現在のところ最後の来日公演から、最後のステージ、1997年1月31日東京国際フォーラム公演を、耳元で間近で聴いているような、アコースティック・ギターの音色も生々しい、超高音質録音で完全収録。永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。

TOKYO INTERNATIONAL FORUM TOKYO JAPAN January 31, 1997
DISC ONE
01. The Ghost Of Tom Joad
02. Atlantic City
03. Adam Raised A Cain
04. Highway 29
05. Darkness On The Edge Of Town
06. Murder Incorporated
07. Highway Patrolman
08. Red Headed Woman
09. Two Hearts
10. The River
11. Born In The U.S.A.
12. Dry Lightning
13. Youngstown
14. Spare Parts
15. Sinaloa Cowboys

DISC TWO
01. talk
02. The Line
03. Balboa Park
04. Across The Border
05. Bobby Jean
06. The Hard Land
07. No Surrender
08. Galveston Bay
09. If I Should Fall Behind
10. The Promised Land

January 27
11. Straight Time
12. Mansion On The Hill

January 28
13. Johnny 99
14. Nebraska

January 29
15. Streets Of Philadelphia